暗渠管
暗渠管(暗渠排水管)とは?
暗渠排水とは、地下に水路を設けて、土中の余分な水を排水することです。
暗渠排水管は、その水路となる設備です。
目次
- なぜ余分な水を排水させる必要があるの?
- 暗渠排水の歴史
- 用途
- さまざまな形状の暗渠管
1. なぜ余分な水を排水させる必要があるの?
洪水や水害からくらしを守る、生活を豊かにするために排水は必要です。
土中の余分な水を排水することで、次のような効果が得られます。
・ 地下水位を低下させ、水捌けが良い快適な環境を作り出す。
・ 冷湿害の影響を軽減させ、作物の育成を安定させる。土づくりの役割。
・ 土壌の通気性が増し、植物の生育が旺盛となる。品質が改善される。
・ 地下水による地盤内の水圧(間隙水圧)を低下させ、地すべりを防ぐ。
・ 土のせん断強さ(変形に抵抗しようとする力)を向上させ、斜面を安定化させる。
2. 暗渠排水の歴史
暗渠排水の技術は古く、多くの施設跡地で発見されています。
四天王寺 (大阪) 600年代 廃瓦を敷き詰めた排水溝
太宰府水城 (福岡) 600年代 堤防底部の敷き詰められたソダ(木の枝)暗渠
江戸城外堀 (東京) 1800年代 石垣の下に竹を束ねた排水施設
古人は、溝を掘って、竹やソダの束を埋め込み、水を集めて排出していました。
かつての日本の人々の仕事力に驚かされます。
その後、冨田甚平(熊本県菊池郡砦村)が、明治17年に「留井戸工法」、明治36年に「水閘(すいこう)土管」を発明したことで、土管を使った暗渠排水が行われるようになりました。
1951年頃から硬質塩化ビニル管の製造がはじまり、さまざまな形状の暗渠排水管が開発されていきました。
こうした歴史の中で、今日に至るまで暗渠技術は継承されています。
3. 用途
排水を必要とする場所や施設が用途先となります。
例えば、 庭、グラウンド、公園、多目的広場、道路路盤、鉄道路床、ゴルフ場、造成地、
天日乾燥床(浄水場)、林道、治山、防災林、法面、擁壁部、圃場、畑地 etc
4. さまざまな種類の暗渠管
有孔管、網状管、不織布管、集束管(弊社製品)etc
集束管ミツバ・ドレンは、日本人の知恵である竹束・そだ束から開発された暗渠管です。
集水能力、耐圧性が高く、目詰まりしにくい特徴があります。